シェルスクリプトの入門書 「新しいシェルプログラミングの教科書」を執筆した

「新しいシェルプログラミングの教科書」というシェルスクリプトの入門書を執筆しました。 2017年11月21日発売です。

新しいシェルプログラミングの教科書

新しいシェルプログラミングの教科書

目次

  1. シェルってなんだろう
  2. シェルスクリプトとは何か
  3. シェルスクリプトの基本
  4. 変数
  5. クォーティング
  6. 制御構造
  7. リダイレクトとパイプ
  8. 関数
  9. 組み込みコマンド
  10. 正規表現と文字列
  11. シェルスクリプトの実行方法
  12. シェルスクリプトのサンプルで学ぼう
  13. シェルスクリプトの実用例
  14. テストとデバッグ
  15. 読みやすいシェルスクリプト

内容

bashシェルスクリプトを書く方法について解説した本です。 変数、制御構造(if文など)、関数などbashの基本的な文法から始まって、実際に役に立つシェルスクリプトを作成して、そのテストとデバッグまでできるようになることを目標としています。

LinuxUnix系OSの基本操作は分かっていて、シェルスクリプトでコンピュータをより便利に使おうという人向けです。 JavaRubyなど一般的なプログラム言語を習得していてプログラムの基本が分かっている人でも、シェルスクリプトには独特の癖があって些細なことでつまづきがちです。 たとえば変数の値にスペースが含まれているときに、適切に記述していないと意図していない動作になることがあります。

この本では、そのようなシェルスクリプトで間違いやすいポイントも例をあげて解説しています。 そのためこの本は、本当は書きたくないのにシェルスクリプトを書くことになってしまった、という消極的なシェルスクリプト利用者にも役に立ちます。 久しぶりにシェルスクリプトを書こうとしたら、簡単そうなことがうまくできずに何時間もかかってしまった、というのがありがちなパターンです。 シェルスクリプトの知識が曖昧な人は、ぜひこの本を読んでみてください。

この本を書くうえでは、「入門UNIXシェルプログラミング」と「入門bash」という本を参考にしました。

入門UNIXシェルプログラミング―シェルの基礎から学ぶUNIXの世界

入門UNIXシェルプログラミング―シェルの基礎から学ぶUNIXの世界

入門bash 第3版

入門bash 第3版

どちらもシェルスクリプトに関する立派な本ですが、発売時期の関係で内容が古くなっているところがあります。 特に、bashはバージョン4.0から連想配列が使えるようになったりと、いくつか機能が追加されています。 この本ではbashバージョン4.2を対象として、比較的新しい機能についても解説しています(といってもbashバージョン4.2がリリースされたのは2011年2月ですが)。 現代の環境に合わせた、今どきのbashスクリプトの書き方が分かります。 偉大なる先人たちの書籍を新しい内容で置き換える、というのがこの本の大いなる目的です。

シェルスクリプトはなんだかんだ言って多くの人が使うものなので、この本を読んで体系的に学んではどうでしょうか。 この本をきっかけにして、シェルスクリプトを上手に活用できるようになることを期待しています。